<プレシーズンマッチ:清水1-0磐田>◇16日◇愛鷹広域公園多目的競技場

 磐田が清水に惜敗したが、3バックでの守備は直接FKからの1失点に抑え、攻撃面では後半途中からMF松浦拓弥(24)FW金園英学(24)が入り好機を演出した。これで練習試合は3戦連続無得点だが、昨季も似た状況から開幕から5戦無敗とダッシュに成功。森下仁志監督(40)は「攻撃の精度を高めていきたい」と名古屋との開幕戦を見据えた。

 森下監督は後半19分、トップ下にMF松浦を、前線にFW金園を投入した。トップ下だったMF山田大記(24)が左サイドに移動。前半から左サイドにチャンスボールが数多く入っていたが、交代でさらにボールが活発に回り出した。

 松浦は鹿児島キャンプ序盤、体調不良で数日練習を休み出遅れた。だが、この日は持ち味のキレのあるドリブルを発揮。「前半は後ろへのパスが多かった。自分が入ったら多少、強引でも前を向く努力をしないといけないと思っていた」。積極的に前を向き、左の山田にパスを送る。山田を起点に厚い攻撃が始まった。「大記が左にいることで、そこで起点ができるのでより動ける。後半は、個々が前を向くための動きが増えて縦パスも入って、スイッチが入った」。

 練習試合は3戦連続無得点に終わったが、松浦は「前半も、去年にはなかったシンプルに裏を取る動きもあったし、バリエーションは増えている」と手応えを口にした。チームの紅白戦は主力とサテライトの区別が昨季より明確化。松浦はキャンプからサテライト組だが「自分が出てるか出てないかは関係なく、チームとして攻撃の種類が増えるのはいいこと。待てばチャンスはくるし競争もはっきりしていて分かりやすい。負けたけど、本番に返せばいい」と前を向いた。

 森下監督は「前半も左サイドによくボールが入っていた。後半も山田を左に置いて時間が作れた。後半途中から特にいい出来。守備はずっと安定しているので、攻撃の精度を上げていきたい」。さらに「昨年はこの時期、もっと点が取れなかった」と振り返るも、昨季は開幕ダッシュに成功している。安定した守備、増えた攻撃の幅を自信に、開幕に向けさらに攻守に磨きをかける。【岩田千代巳】