<J1:C大阪2-2浦和>◇第10節◇6日◇長居
C大阪が執念ドローで優勝争いに踏みとどまった。1点を追う後半42分、MF山口蛍(22)が右足で豪快に蹴り込み、引き分けに持ち込んだ。FW杉本健勇(20)が今季初ゴールを決めるなど期待の若手が躍動。順位は6位のままで首位大宮との勝ち点は10差に広がったが、内容の濃い攻防で今後への手応えは十分。
C大阪は柿谷だけじゃない!
試合終了間際にチームを救ったのは柿谷の弟分、MF山口だった。後半42分、左からMF楠神が上げたクロスを相手DFがクリア。そのこぼれ球を迷わず右足で押し込んだ。
「いいゴールが決まったが、逆転できるチャンスもあった。勝ち点3を逃して悔しい」。ロンドン五輪代表の22歳は、本拠地での引き分けに笑顔はなかった。それでも今季4点目で、敗色濃厚だったチームに貴重な勝ち点1を届けた。
相手がボール支配率で上回り、守備に回る時間も多い中、チーム屈指の運動量が最後に生きた。最近の山口は「(現在6得点の柿谷)曜一朗くんだけに頼っていてはダメ」が口ぐせ。1学年上の柿谷とは練習後、互いの自宅を行き来し、一緒に欧州サッカーを観戦する仲だ。この日は柿谷が相手に徹底マークされ、シュート1本に封じられたが、山口が2列目からの積極的な動きでカバーした。
山口を今季、3列目から攻撃的MFに転向したレビークルピ監督は「数字を残すことはできるようになった。シュート、ゴールの数が彼の成長につながっていく」と評価。「勝ち点1という結果は数字的には物足りないが、内容としては今季のJリーグの中でベストゲームだと思う」と、攻守ともに中身が濃い90分間に目を細めた。今季最多3万2378人の観客も満足させたに違いない。
柿谷と2トップを組むFW杉本も今季初得点となる先制ゴールを挙げた。今年から、チームのエースストライカーを意味する背番号20に抜てきされた20歳は「イメージ通り。勝てなかったのは悔しいが、入った時は気持ちよかった」。
逆転されたが土壇場の執念で引き分けとし、これで4試合負けなし。4月は未勝利に終わったが、5月に入り、再び上昇気流に乗りだした。首位大宮とは勝ち点10差だが、逆転優勝圏内の6位。開幕から続いた得点力不足とお別れし、本来の攻撃力を取り戻せば悲願の初タイトルは現実になる。【福岡吉央】




