<J1:浦和3-1鹿島>◇第11節◇11日◇埼玉
浦和FW興梠慎三(26)が、古巣に強烈な恩返し弾をお見舞いした。1-1の後半33分、左サイドからのMF梅崎のボールを頭で軌道を変えると、貴重な勝ち越しゴールとなった。浦和サポーターに向かって左胸のクラブエンブレムにキスしてみせた姿が、昨季まで8年在籍した鹿島からの“卒業”を印象づけた。
「鹿島のサポーターに何も言わずに移籍したので今日はヒーローになって『ありがとう』を言いたかった」。得点シーンはオフサイドにも見え、試合後は仲間に「オフサイドじゃん」とちゃかされた。それでも、後半44分には梅崎がダメ押しゴールを決め、チームが試合の主導権を握っていたことに違いはない。「ラッキーだったけど、勝ち点3を取れて良かった。早く一員として認められたい、僕もいるんだぞ、ということを示したかった」と興梠。MF小笠原らに積極的にプレッシャーをかけ、前半27分にはDF中田を倒して警告を受けた。謝罪を要求する相手のFW大迫の腕を振り払うなど、気持ちは高ぶっていた。
J誕生20年を記念した一戦。「(地元の)宮崎ではテレビでサッカーの試合がやってなくて、巨人の試合ばかり見てた」と明かすように、20年前は野球少年だった。友人に誘われ小6からサッカーを始めると、すぐにのめり込んだ。スポーツを愛する心で、浦和のサッカーにも溶け込んだ。
チームは4試合ぶりの白星で3位に浮上。名実ともに誕生した「レッズ興梠」を軸に、浦和が反撃を開始した。【由本裕貴】



