<J1:清水1-0大宮>◇第32節◇23日◇アイスタ

 清水はDFカルフィン・ヨンアピン(27)の来日初得点で大宮を下した。前半7分、右CKからDF平岡康裕(27)が後方に流したボールを左足で押し込んだ。その後に迎えた決定的なピンチは、GK櫛引政敏(20)を中心にシャットアウト。11年の加入から3年目で生まれた待望の“記念ゴール”を最後まで全員で守りきり、ホーム5連勝を飾った。

 主役の座を射止めたのは意外な人物だった。選手、サポーターが勝利を分かち合うホーム恒例のダンス。「勝ちロコ」の中心にいたのはエース大前元紀(23)ではなく、ストライカーの高木俊幸(22)でもなく、左サイドバックのDFヨンアピンだった。「スポットライトを浴びたけど、喜び方がわからなかったよ」。戸惑いながらも、来日3年目で訪れた最大の歓喜に思い切り酔いしれた。

 「その時」は、試合開始早々に訪れた。前半7分。大前の右CKを、ニアサイドでDF平岡が後方にそらす。ゴール前に流れたボールをヨンアピンが左足で押し込み、J初得点を豪快にゴールに突き刺した。「練習から意識してきたこと。簡単なゴールだったし、外すことの方が難しかった。何より、自分のゴールが決勝点になったことがすごく幸せ」。試合後も、興奮が冷めることはなかった。

 記念すべき、助っ人のJ初得点に“相方”たちも奮い立った。1点をリードしたものの、その後は決定機に追加点を奪えず大宮に決定機を作られた。しかし、GK櫛引、センターバックでコンビを組んできた平岡を中心に全員でゴールを死守した。平岡は「決して良い内容ではなかったけど、守ってあげられて良かった」と笑顔を見せた。

 既に、タイトルやアジア・チャンピオンズリーグ出場の可能性は消滅したが、ヨンアピンは「次も狙っていければ」と、残り2試合での活躍を誓った。【前田和哉】