J2磐田は28日、タイ・プレミアリーグのエアフォースとヤマハスタジアムで30分×3本の練習試合を行い、2-1でシャムスカ新監督(48)の初陣を白星で飾った。新加入のMF松井大輔(32)がゲームキャプテンを務め、芸術的なトラップやターンで約2000人の観客をわかせた。MF山田大記(25)、親友のDF駒野友一(32)とのコンビで相手を崩す場面もあり、松井は「もっとコンビを高めていけばもっと楽しいサッカーができる」と手応えをつかんでいた。

 キャプテンマークをつけてピッチに立ったのは松井だった。シャムスカ監督は「開幕までいろんな人を試そうと。そうすることで、任された人はコミュニケーションを取ることができる」と、日替わりゲームキャプテン制度を導入。そのトップバッターとして「キャプテンを任せることでチームに溶け込めやすくなるし、彼の経験と能力を使わなくてはいけない」と松井を指名した。

 キャプテン松井がプレーで魅せた。「4-2-3-1」のトップ下に入り、左の山田、右サイドバックの駒野、右サイドのポポ(35)とのコンビで相手を崩していく。ヒールでのトラップなど高い個人技に約2000人の観客からどよめきが起きた。同じ2列目の山田、ポポと状況に応じて自由自在にポジションを変えていく。前半24分、松井がペナルティーエリア付近で倒されてFKを獲得し、そのFKをポポがゴール左隅に突き刺し先制。しっかりと先制点をお膳立てした。

 松井はキャプテンに「正直、僕でいいのかなとビックリした」。親友の駒野から「よかったね」と声をかけられたそうで「僕にはその『よかったね』の意味が良く分からないんですけどね」と笑った。

 松井の加入で、昨季まで影を潜めた複数が絡んで攻める場面が確実に増えた。「まだまだコンビとか合わない部分はあるけど、コミュニケーションを取りながら突き詰めていけばもっと良くなる。ゴール前のところは、まだまだおもしろくなる」と手応えを口にする。明日30日から鹿児島キャンプに入る。「自分自身もまだまだなので、コンディションを上げながらキャンプに臨めれば」。1年でのJ1復帰へ、シャムスカジュビロの進化が始まる。【岩田千代巳】