<J1:鹿島2-0仙台>◇第2節◇8日◇カシマ

 伝統の重みを背負い、被災地への思いを乗せた白星-。鹿島が被災地のクラブ同士の対戦で挙げた重い1勝で、J最速のリーグ戦400勝を達成した。主将のMF小笠原は「僕らが優勝することで元気を与えることができるように頑張りたい」と前を向いた。

 殊勲者は、被災地宮城県出身のMF遠藤康(25)だった。前半31分にFWダビとのパス交換でゴール前に走り込み、2戦連発となる先制点を奪取。終了間際にはダメ押し点を挙げ「宮城県だけでなく東北全体、被災地全体が復興してほしい」と、切実な思いを口にした。

 東日本大震災の復興支援に動く「東北人魂」として小笠原、遠藤らが1月に福島県広野町でサッカー教室を実施。汚染された土にビニールがかけられ、放射能の影響で外で長時間遊べない子供たちと交流した。これまでの活動地域だった宮城、岩手と異なる状況に触れ、現状を再認識した。

 J史上最多の16冠を勝ち得てきた鹿島は常勝と同時に、11年3月11日の東日本大震災発生以来、震災とも向かい合ってきた。小笠原は「多くの人が普通の日常を取り戻せるように力になっていきたい。これからも勝っていかないと」と話し、遠藤は「400勝は通過点。鹿島は勝ち続けないといけない」と断言。視線は優勝に向いている。【菅家大輔】

 ▼J1通算400勝

 鹿島が、8日の仙台戦(カシマ)でJリーグ史上初の通算400勝を達成。716試合目で到達(95分け221敗)。400勝の内訳は、90分試合が358勝、延長戦が33勝、PK戦が9勝。90分試合の勝利数も、横浜の319勝(通算359勝)を上回り最多。