<J1:浦和1-0川崎F>◇第8節◇19日◇埼玉

 浦和の日本代表GK西川周作(27)が、川崎Fを完封した。最大のピンチは前半30分。スルーパスに抜け出した川崎FのFW小林との1対1。一瞬で3メートル間合いを詰め、股下へ誘った通りに小林が打ったシュートを、足を閉じて阻んだ。同44分にMF森谷、1分後の小林のシュートも防ぐなど、獅子奮迅の活躍だった。

 西川は「毎日、土田GKコーチから『相手より先に動くな』と言われている。それが生きた。セットプレーにも集中できたし、前の選手も頑張って守備をしてくれていた」と笑顔を見せた。

 1-3で完敗した神戸戦の反省を生かした。「あの時、ペドロ・ジュニオールに決められたから」と1失点目を振り返った。シュートコースを限定していたが、西川が先に動いたところを抜け目なく狙われた。この日は無駄に動かず、逆に相手を慌てさせた。後半は森脇からのパスであわや失点のシーンを招いたが、最後まで冷静に対処した。

 昨季、リーグ戦2試合で合計7点を許した川崎F攻撃陣を封じ、09年以来5年ぶりの公式戦5連勝を導いた。浦和にとって大きな、西川にとってもW杯へ向けて収穫のある快勝だった。【高橋悟史】