<J1:仙台0-3鳥栖>◇第8節◇19日◇ユアスタ

 日本代表入りを目指す鳥栖FW豊田陽平(29)が、新境地を見いだした。2点リードの後半45分、自陣での浮き球を果敢に競り合い、ヘディングで前方へ。落としたボールにFW早坂が抜け出し、ダメ押しの3点目を演出した。勝利が目前に迫った時間帯に、中盤まで戻って体を張った。豊田は「今までなら諦めていたプレー。ゴールへの意欲が高いからこそつながったと思う」。ピッチ広域で仕事ができることを証明した。

 4戦連続得点はお預けとなったが、ゴールへの強い意識は示した。試合開始直後にゴール前でクロスを受けるとDFをかわしてシュートを放ち、同26分には得意の強烈なヘッドを合わせるなど計3本のシュートを放った。後半は激しいマークに遭ったが、チームの連勝に貢献するプレーを最後まで見せた。「推進力のある選手がしっかり決めてくれたのでよかった」と仲間に感謝した。

 ノーゴールにも「こういう日もあると割り切れる年齢になった」と苦笑い。悲願の代表入りへ向け、高さをアピールした大型FWは「ジャンプも高いところで跳べているし状態は良い。これを維持していきたい」と明るく話した。【成田光季】