<J1:仙台1-0広島>◇第14節◇18日◇ユアスタ

 仙台がホームで広島を破り、12年3月以来の4連勝を飾った。前半16分にFW赤嶺真吾(30)が決めた1点を、GK関憲太郎(28)を中心に守りきった。リーグ戦中断前最後の試合を制して5月は全勝。暫定11位まで浮上した。

 ベガルタの新旧守護神対決を制したのは関だった。後半だけでシュート11本を打たれながら、抜群のポジショニングと鋭い反応で好セーブを連発。今季広島に移籍したGK林を破っての勝利にも「僕じゃなくて、みんなしんどそうだったので感謝しています」。謙虚な姿勢を崩すことなく、ホッとした表情を浮かべた。

 異様な雰囲気に奮い立った。仙台に戻ってきた林に、強烈なブーイングが浴びせられた。関は「あらためて卓人さんは偉大な存在だったんだと思った」。昨季まで越えられなかった大きな壁。序盤に林が1歩も動けない見事な先制点を奪ってくれた仲間のためにも、守りきるしかなかった。

 出場機会に恵まれない中で磨き続けたのが「予測力」だった。J2を含めても最も身長の低い177センチのGKは「上背がないので、考えながらやらないと通用しない」と練習に励んできた。この日も再三のクロスに対して「中央に何人いるか把握していた」と冷静に対応。高萩と柏に許した決定的なシュートは、いずれもキャッチしてみせた。

 周囲も成長を実感している。主将のDF角田は「判断が間違ってないし、4連勝は憲太郎の力が大きい」とたたえた。2試合連続の完封勝利に、サポーターからは「憲太郎、ボンバイエ」コールが鳴りやまなかった。昨季まで林の応援歌だったことはわかっている。「うれしいけど、まだまだ未熟者なので。もっと応援してもらえるように頑張る」。J1初出場の開幕戦からわずか14試合。絶大な信頼を得た新守護神は進化を続けていく。【鹿野雄太】