<ナビスコ杯:G大阪3-0神戸>◇準々決勝・第2戦◇7日◇万博

 G大阪のFW宇佐美貴史(22)がチームを3年ぶり4強へと導いた。前半28分、宇佐美が貴重な追加点を挙げ、神戸に3-0で快勝し、2試合合計4-1で勝ち進んだ。宇佐美は出場した神戸戦の公式戦7戦9得点目。新生日本代表へ絶好のアピールとなった。ホームアンドアウェー方式の準決勝は川崎F-G大阪、広島-柏の顔合わせで10月9日、12日に行われる。

 目の覚めるようなシュートだった。神戸キラーの宇佐美が1点リードの前半28分、自らパスをカットし振り向きながら右足でゴール。「足元に転がってきて、シュートコースが見えた。突き放せたので、良かった」。1点目も宇佐美が起点となり、3点目は芸術的なループパスでMF倉田のダメ押し弾を演出。全得点に絡む活躍で、3年ぶりの4強へと導いた。

 出場した神戸戦は全試合で得点し、これで公式戦7戦9発。「神戸戦は、なぜか逆に弱気になるぐらい。でも、力が抜けて良いのかな」。W杯中断明け後は、天皇杯も含め公式戦12戦9ゴールと波に乗っている。長谷川健太監督は「みなさんからハッパをかけられて本人もその気になってたんじゃないですか」と神戸キラーをたたえた。

 新生日本代表の選考から漏れ、悔しい思いがあった。しかし「ドリブル突破とかだけじゃなく、トラップしてシュートという得点パターンも見せられた」。10月にブラジル戦を含む2連戦が予定されている。全ての試合が、アギーレジャパンの選考とつながるアピールの場ととらえている。

 準決勝の相手は、川崎F。若きエースのゴールでまた1歩頂点まで近づける。【小杉舞】