横浜は15日、樋口靖洋監督(53)が今季限りで退任すると発表した。同監督は12年にコーチから昇格する形で就任し、今季が3年目だった。残るリーグ3試合の指揮は執る。

 後任については、今年5月にパートナーシップを締結しクラブの少数株主となったシティ・フットボール・グループ傘下にあるプレミアの強豪マンチェスターCとも連携しながら人選を進める。横浜市内で取材に応じた嘉悦朗社長は「マリノスがやりたいサッカーを具体的に実現させてくれる人を据えたい。国籍は問わない」と述べた。同グループは、看板クラブで昨季プレミア王者のマンCを筆頭に複数クラブの世界的ネットワークを有する。

 昨季はリーグ優勝にあと1歩に迫りながら、最終節で広島に逆転を許し2位で涙をのんだ。同年度の天皇杯は制したものの、今季は開幕から得点力不足にけが人が重なりリーグでは3試合を残し10位と低迷。タイトルなしが確定していた。

 樋口監督は「結果責任というものは監督が背負うものなので仕方ない。マリノスは、常に優勝争いをしないといけない。それがこのクラブの監督の使命」と話した。

 MF中村俊輔主将(36)は「積み上げてきた攻守の切り替え、前からの守備というものの結果が去年の2位、天皇杯の優勝だったと思う。残してくれたものは大きい。残念なことだけど、また選手も前に向かって進んでいかないと」と残る3試合に集中する。