トットナムのフランス代表GKウーゴ・ロリス(29)が、負けても1試合につき4000ユーロ(約48万円)のボーナスをもらっていることが分かった!?

 ベルギーの新聞「ル・ソワール」がサッカー界の移籍金や契約内容などを暴くサイト「フットボール・リークス」の協力をもとに、報じた。

 同紙の記事は「ロリスは試合に勝った場合には8000ユーロ(約96万円)を手にし、トットナムが負けた場合でも半額の約48万円をもらう。これくらいもらえば、負けた悔しさも少しはやわらぐだろう」としている。

 ただ、よくよく考えてみるとこのル・ソワール紙の記事、ちょっと悪意のあるものではないだろうか。

 なぜなら、この4000ユーロというのはおそらく出場給だからだ。「ロリスは出場給として1試合につき4000ユーロをもらう契約になっている。さらに勝利した場合には出場給が2倍になる」と書いてあれば、だれも驚かない。

 ル・ソワール紙の記事についてトットナムに確認したインターナショナル・ビジネス・ジャーナル(電子版)によると、クラブの広報担当者は「4000ユーロは単純に出場給で、勝利すると2倍になります」と当たり前の説明をしたという。

 もしかしたらル・ソワール紙の記者はあまりスポーツ界の契約にあまり詳しくなく、出場給という概念がよく分からなかったのかもしれない。

 だがプロスポーツでは、まず試合に出場することが大事なのだ。レギュラーの地位を守るだけの活躍をし、ケガや病気などで休むこともなかったという証だから。

 例えば野球の投手であれば年間を通じてローテーションを守ることが美徳とされるし、サッカーの選手であればなるべくフル出場したいと願う。

 それが分かっていれば「負けてもお金がもらえる」という発想にはならないはずなのだが。

 【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)