ACミランの日本代表FW本田圭佑(28)は、ホームのトリノ戦に右FWなどでフル出場した。

 試合はミランがFWエルシャーラウィの2得点などで、3-0で勝った。試合後、本田は取材に応じた。やり取りの一部は次の通り。

 -ナポリ戦前半からだと思うが、チーム自体がパス交換で前へつなぐような形になって、本田選手がやりやすいタイミングでボールが受けられるようになったのではないか

 「その通りだと思う。僕の記事を書く人間が、非常に調子がいいと思えばそれがそのまま、僕のフィーリングと多分連動していると思う。

 ボールが入る回数が増えたりタメができるということが、たぶん見ているほうにも感じられていると思う。欲を言えば、やはり最後のフィニッシュのところ。何度も言っているように、前線で、ミランというチームの前で生き残るには、点を取らないと生き残れない。

 そういう意味では、今の前線はひと昔前とくらべるとレベルが全体的に下がっているということで、こういう形でなんとかレギュラーは1年間キープできたけど、来年からは本当の意味でのレギュラー争いが始まるのではないかと思う」

 -来季監督には、いろいろな候補の名前が挙がっている。どんな監督がいいと思うか

 「経験豊富な監督(が必要)であることは間違いない。我々が必要としているのは、やはり世界でも勝ち方を知っている人間というのは必須なんじゃないかなと思う。

 でも、それと連動して、選手も世界での勝ち方を知っている選手というのが求められてくるんで。そういう意味では今の経験値、実績は、選手としては(=選手側も)やはり全体的に物足りないかなと思う」

 -世界というのはイタリアという意味でか

 「もちろんイタリアでは過去4年ユベントスが勝っているという現実がある。しばらくはミランは勝っていない。そういう意味では、このチームにいるイタリア人も世界で勝っている実績がある選手というのは1人もいない。

 イタリア代表が少し低迷しつつある中で、なおかつイタリア代表の選手も少ない。イタリア代表で中心になっているような選手が、おそらくミランには必要だと思う。

 まあどちらにしても何度も言っているように簡単なプロジェクトではないし、かつていろいろな監督、アレグリも調子が悪くなったミランを立て直すことができなかったし、セードルフ、インザギ、彼らの情熱をもってしても変えることができなかった。

 選手としてもバロンドールをとったカカ、(それ以外にも)バロテリ、ロビーニョ、本当に世界の最前線で活躍した選手でさえも、この難しいミランを立て直すことはできなかった。

 個人の損得でこのチームを去っていく選手は多いが、少なくとも来季も自分はここで必要とされるならばここに残りたいと思っている」