国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件に揺れる中で、女子W杯カナダ大会がエドモントンで始まった。

 開幕戦は地元カナダが中国に勝ち、5万3058人の観衆で盛り上がりを見せたが、辞任すると表明したFIFAのブラッター会長らは姿を見せず、異例のスタートとなった。

 FIFAの広報担当者はブラッター会長とバルク事務局長について「2人は(開会の)セレモニーの出席リストにはなく、来場しないとしか申し上げられない」と話し、理由には言及しなかった。カナダの応援に駆け付けた人材派遣会社勤務のバレリー・ベガさんは「汚職の話はショックだった。速やかに必要な処置が取られるべきだと思う」と残念そうに話した。

 開幕前日の5日、カナダのハードマン監督は「FIFAの問題に興味はない。あるのは大会に勝つこと。若い世代の刺激になれば」と地元メディアに語り、試合に集中したい現場の姿勢を鮮明にした。