セビリアに移籍したMF清武弘嗣(26)が開幕戦で1得点、1アシストを挙げ鮮烈なリーグ戦デビューを飾った。6-4で勝利したホームでのエスパニョール戦に先発すると、前半22分にアシストを挙げ後半29分に右足でゴール。欧州4大リーグ移籍1年目の開幕戦ゴールは尾崎加寿夫(ビーレフェルト)中田英寿(ペルージャ)岡崎慎司(マインツ)以来、日本人4人目の快挙だ。

 日本人選手不毛の地スペインで、清武がサポーターを熱狂させた。欧州リーグ3連覇の強豪クラブで開幕のスタメンを勝ち取り、右MFで先発すると、1-1の前半22分に左CKからFWビエットのゴールをアシスト。さらに5-3の後半29分には、MFバスケスの縦パスに後方から走り込み右足で決めた。「キヨ」の大歓声を受けた清武は「頼む、出してくれと思いながら走ったんで。ほんとに出してくれて、あとはもう流し込むだけでした」と開幕戦ゴールを喜んだ。

 過去には中村俊輔、大久保嘉人ら代表クラスの日本人選手7人が1部リーグに在籍したが、エイバルに所属している乾らの2シーズンが在籍期間の最長。バルセロナ、Rマドリードを擁する世界最高峰リーグの壁に阻まれてきた。そんな中、同リーグでは日本人初の開幕戦ゴール。4大リーグでは移籍1年目での開幕戦ゴールは日本人4人目の快挙。「ゴールが欲しかった。ゴールも取れてアシストもできて良かったと思います」と喜びの声を上げた。

 C大阪から海外移籍して5シーズン目。ドイツでは残留争いを強いられた。海外ではタイトルを争える初めての強豪クラブ。世界の強豪クラブが集まる欧州チャンピオンズリーグにも出場する。「絶対に勝たないといけないという常勝チームに自分は初めてきた。そういう意味で良いプレッシャーがある」。そう話す清武が、新天地で絶好のスタートを切った。(山本孔一通信員)