<コンフェデ杯:米国2-0スペイン>◇24日(日本時間25日)◇準決勝◇南アフリカ・ブルームフォンテーン

 結果は番狂わせと言われるだろうが、米国(B組2位)の戦いぶりは十分勝利に値した。立ち上がりから注意力を欠いたスペイン(A組1位)とは違って、いっときも攻守両面で気を抜かなかった。ブラッドリー監督は「皆が全力を尽くしたおかげで快挙を成し遂げることができた。米国サッカー界にとってすごい出来事だ」と興奮で声を震わせた。

 この試合に懸ける意気込みの差が、2得点に表れた。先制点のアルティドールは、しがみつくように競ってきたDFを力強く振り払って決めた。ダメ押し点のデンプシーは、ゴール前で一瞬油断したDFの足元に滑り込んでシュートを放った。

 守備陣も高い集中力を保ってゴールを死守した。好守を連発したGKハワードや192センチ、95キロの巨体でスライディングタックルを繰り返したオニェウらは、29本のシュートを浴びながら決定的なピンチに追い込まれることがなかった。

 1次リーグ初戦でイタリアに逆転負けし、2戦目はブラジルに完敗。だが背水の陣で臨んだエジプト戦に快勝し、4強入りが転がり込んだ。デンプシーは「開き直って力を出し切ったら報われた。今日もその勢いを持ち込めた。決勝も気を引き締めて戦う」と目を輝かせた。

 [2009年6月25日10時2分]ソーシャルブックマーク