<セリエA:カターニア1-0バリ>◇21日◇カターニア

 【カターニア(イタリア)=猪野真美子通信員】カターニアの日本代表FW森本貴幸(22)が、1月にバリへ移籍する可能性が高くなった。バリのドロンツォ事務局長が、12月にも正式な獲得交渉を行うことを明言した。

 森本はこの日、後半35分から出場し、直後の37分にDFテルリッツィの決勝点が決まった。同事務局長は敗戦にもかかわらず、森本を絶賛した。「彼の投入が試合の転換点になった。前々から興味を持っていたよ。ウチのアンジェロッツィ・スポーツディレクターは、既にカターニア幹部と接触した。12月初旬にも正式交渉を要請する」と具体的に獲得へ動いていることを明かした。

 今季の森本はFWロペスの控えに回り、リーグ戦ではこの日が8月の開幕戦以来2試合目の出場と実戦経験が激減している。「試合に出ることが大事。それを第一に(この先を)考えたい」と移籍に前向きだ。

 今季開幕前にジャンパオロ監督から2トップの布陣を約束されて残留を決めたが、実際には1トップで、裏切られた状態だ。同監督も「森本とアンテヌッチの将来は、クラブと話し合って決めたい」と控えやベンチ外でくすぶる若手FW2人のうち1人の放出は容認。5季所属した古巣からの旅立ちが秒読みに入った。

 [2010年11月23日9時9分

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