ロンドン五輪代表FW大津祐樹(22=ボルシアMG)がオランダ1部VVVに移籍することが分かった。欧州主要リーグの夏の移籍締め切り日の8月31日、駆け込みで契約がまとまった。完全移籍で移籍金は推定45万ユーロ(約4275万円)とみられる。

 大津は昨年7月に柏からブンデスリーガのボルシアMGに移籍。即戦力の位置付けでなかったこともあり、リーグ出場はたった3試合。欧州で不遇の1シーズンを過ごした後、今夏のロンドン五輪で大ブレーク。4強入りした攻撃陣を永井謙佑(23=名古屋)とともに引っ張り、3ゴールを挙げるなど大活躍した。

 しかし五輪後もクラブでの立場は変わらず、同14日にはクラブ公式サイトのインタビューで「五輪の勢いでクラブでも試合に出られればいい。でもボルシアMGでは無理なら期限付き移籍もあると思う」とコメント。同29日の欧州CL最終予選、ディナモ・キエフ戦の遠征メンバーからも外れていた。そこに本田圭佑(CSKAモスクワ)吉田麻也(サウサンプトン)ら日本人発掘に定評があるVVVが着目。大津の強い意向もあり、交渉をまとめた。日本を沸かせた“チャラ男”は新天地オランダで活躍を期す。

 ◆VVVフェンロ

 1903年創設。チーム名はオランダ語で「フェンロ・フットボール連盟」の頭文字で「フェーフェーフェー」と発音。08年冬に本田圭佑を獲得も2部降格。翌季、16季ぶり2部優勝を果たす。本拠地デクールは8000人収容。