<陸上:ダイヤモンドリーグ第8戦:ロンドン・グランプリ最終日>◇14日◇ロンドン

 この日は女子の本命選手が次々に敗れた。一番の番狂わせは100メートル障害でサリー・ピアソン(25=オーストラリア)だった。雨の中で行われた決勝は前半からいつもの切れが見られなかったが、8台目の抜き脚をハードルにぶつけ、9台目でケリー・ウェルズ(29=アメリカ)に逆転を許した。

 ピアソンは昨年のテグ世界陸上優勝時に12秒28の世界歴代4位をマーク。昨年のダイヤモンドリーグ最終戦で転倒して敗れたが、そのレースを除けば昨年、今年と無敗を続けてきた。7月6日のダイヤモンドリーグ・パリ大会では12秒40と好調だっただけに、にわかには信じられない光景だった。

 優勝したウェルズは12秒57で、ピアソンは12秒59。

 ウェルズは6月の全米選手権では2位と勝利を逃している。ピアソンを破る金星に、レース後は喜びのポーズを繰り返した。

 やはり雨の中で行われた女子800メートルは、昨年のテグ世界陸上銅メダリストでロンドン五輪代表のジャネス・ジェプコスゲイ(28=ケニア)が、ライバル不在で順当勝ちすると思われた。しかしフィニッシュ手前でモリー・ベックウィス(24=アメリカ)に並ばれ、2分00秒68の同タイムで敗れた。

 ベックウィスは全米選手権4位でロンドン五輪代表を逃している選手だった。