東京・小岩第四中3年の池江璃花子(14=ルネサンス亀戸)が、01年福岡大会の春口沙緒里以来、14年ぶりの中学生代表の座を獲得した。女子200メートル自由形決勝で1分58秒77と自身の中学記録を0秒88更新して3位に入った。上位4人のタイムが派遣標準記録を上回ったため、800メートルリレーの代表に選ばれた。

 レース後、大粒の涙をこぼした。代表に選ばれた喜びではない。小学生時代からのライバルで2位の持田に100分の8秒差で敗れたことが許せない。「(持田)早智ちゃんに負けてしまったことが悔しい」。強烈な勝負根性に、大物感を漂わせた。

 日本ランク1位で臨んだ第1日の100メートルバタフライ予選。個人種目での代表入りは目前だったはずだが、余力を残しすぎて20位と惨敗。一時は落ち込んだが、積極性を欠いたレースを反省。「クヨクヨしていられない」とリレー代表入りへ気持ちを切り替えた。

 2歳で逆上がりをマスターし、3歳で始めた水泳では「コーチに教わらなくてもできた」と天性の才能を持つ。子供のころから自宅の天井にある雲梯(うんてい)にぶら下がって腕力をつけてきた。初の世界選手権。来年のリオ、5年後の東京五輪への大きなステップにする。【田口潤】