全日本柔道連盟(全柔連)は29日、東京都内で評議員会と臨時理事会を開き、宗岡正二会長(69)の続投が正式に決定した。

 任期は2年。新日鉄住金会長でもある同会長は不祥事続発による前執行部の総辞職を受け、2013年8月に組織外部から初のトップへ招かれた。山下泰裕副会長(58)、近石康宏専務理事(66)も再任された。

 宗岡会長は「不祥事はなくなってきたが課題はある。柔道人口減少に歯止めをかけ、事故防止の徹底も必要だ。国際連盟との関係も構築しなければいけない」と2期目の抱負を述べた。就任当初は1期での退任を示唆していたが、今期も全うする意向を示した。

 評議員会では9人の新理事が承認された。29人のうち女性は前期と同じく4人。厚生労働省出身で、化粧品大手の資生堂で初の女性副社長となり、現在は日本航空取締役などを務める岩田喜美枝さん(68)が入った。五輪金メダリストの谷亮子参院議員は理事を外れ、近石専務理事は「国会の業務で理事会にほとんど出席していない。本人にも気の毒なので、ご遠慮願った」と説明した。