ノルディックスキー・ジャンプ女子でW杯個人総合女王に返り咲いた高梨沙羅(19=クラレ)が2月29日、欧州遠征を終え、凱旋(がいせん)帰国した。今季17戦14勝と圧倒的な強さを見せ、昨季逃した女王の座を奪回。昨春の体幹強化に加え、勝ち続けたことで思考がポジティブになり爆発的な結果につながった。「負けても引きずらず切り替えられるようになったことが大きい。結果が出て高いモチベーションを保っていられた」と笑顔で振り返った。

 地元札幌に到着後、国際スキー連盟が中止になった5、6日の2戦の代替開催を断念すると発表し、今季のW杯は終了となったことを聞かされた。4、6日の宮様国際大会(札幌)が今季の最終戦となる。少し寂しそうな表情を見せながらも「ジャンプの精度を高めたい」と気を引き締めた。来季へも「試してみたいアイデアがある」と前向き。女王の飽くなき挑戦は終わることがない。