ラグビー日本代表33キャップを誇る大西将太郎氏(37)が同大のコーチに就任することが24日、分かった。25日にも正式発表される。

 大西氏は今年1月に豊田自動織機で現役引退。会見では「ラグビーは大西将太郎をつくってくれた全て」と競技への深い愛情を語っていた。今後は平日を中心に母校である同大の指導を行い、休日は解説などでラグビーの普及にも貢献する。

 32季ぶりの日本一を目指す同大は今季、大西氏を含め、異例のコーチ10人体制をとる。大西氏の他にも、昨季限りで引退した元日本代表の仙波智裕氏(33=元東芝)らが加入済み。10人ともフルタイムではないが、大西氏が手薄になりがちな平日をカバーする。07年W杯フランス大会でキッカーを務めた名手はかつて「関東に勝つためにはプレースキッカーが課題」と母校について分析。実演での技術継承も期待される。

 首脳陣はメールで日々の練習状況を確認。練習映像も共有し、指導の一貫性を保つ。今季のチームはリオデジャネイロ五輪7人制代表候補のWTB松井千士(4年)、30日開幕のアジア選手権に臨む日本代表に初選出されたFB安田卓平(2年)ら実力者がそろう。勝負の秋へ、「関西の雄」が盤石の布陣で突き進む。

 ◆大西将太郎(おおにし・しょうたろう)1978年(昭53)11月18日、東大阪市生まれ。9歳でラグビーを始め、大阪・啓光学園(現常翔啓光学園)3年時に全国大会準優勝。CTBが本職で、同大、ワールド、ヤマハ発動機、近鉄を経て、豊田自動織機。日本代表デビューは00年フィジー戦。180センチ、85キロ。