新潟のBリーグ初勝利を演出したのは、元日本代表PG五十嵐圭(36)だった。

 両チーム最長の37分5秒間、コートに立ったベテランは、たくみにチームのリズムをつくった。

 「みんなのプレーを見ながら、落ち着かせることを考えた」。得点は前日(24日)の18点から4点に減ったが、その分チームメートのプレーを引き出す。トップスピードのドリブルを仕掛けながら、味方にスペースを空ける。ボールを保持して指示を出しながら、隙を見ては素早いパスをリング下に入れるなど、強弱もつける。

 PG畠山俊樹(25)とのPG2人で出場した第4Qは、自分がシュート体制に入るそぶりを見せながら、畠山が周囲にパスを出しやすいタイミングを与えた。新潟は第4Q開始時に51-55と4点ビハインド。それを逆転して16点差の快勝。「初戦で富山がどういうチームなのか分かった。うまく対応できたと思う」と五十嵐。周囲を操っての勝利。司令塔のしんずいをみせつけた。