ミラーが相手エースを止める。男子プロバスケットボールBリーグのレバンガ北海道は7日、次節名古屋D戦(9、10日、札幌・北海きたえーる)に向けた練習を報道陣に公開した。4連敗中のチームのなかで、得点、リバウンドともチームNO・1の外国人ダニエル・ミラー(25)がキーマン。リーグ6位の大砲ジャスティン・バーレル(29)封じと、チームの連敗ストップを誓った。右ふくらはぎの肉離れから前節で復帰した西川貴之(24)は復調をアピール。この日、日本代表候補の重点強化選手にも選ばれた。

 ミラーが、1戦ごとに調子を上げている。前節のアウェー川崎2連戦では、2試合連続で2ケタ得点&2ケタリバウンド(ダブルダブル)を記録した。ここ6戦でダブルダブル4回。まさに攻守の軸になっている。「もっとチームに貢献できると感じる」と、211センチの頼れる助っ人は言った。

 9、10日に行われる西地区2位の名古屋D戦も、勝利のキーマンとなる。水野宏太監督(34)は「(相手エースの)バーレルを止めるには、ミラーの活躍が必要」と期待する。相手より7センチ高い身長を生かして得点ランクリーグ6位のシュートをブロックショットで封じ、スコアでも上回れば勝機が生まれる。

 合流から3カ月あまりが過ぎ、持ち前の明るさでチームに溶け込んだ。来日直後に食べたしゃぶしゃぶは今もお気に入りだが、最近はスキヤキがレパートリーに加わった。青島心(33)に借りたバリカンで丸刈りにし「これで(空気抵抗が減り)速く走れるはずだ」と笑わせる。途中加入したジャマール・ソープ(32)とも同じマンション内で積極的にコミュニケーション。「彼(ソープ)はファニー(面白い)」と笑った。

 左目の下には、痛々しい傷痕が残る。前節の川崎戦終盤で、相手の指があたり、大出血した。「(ファウルの)笛はならなかったけどね」。のどから出そうなクレームを胸におさめ、最後まで走り続けた。「Bリーグは思っていたよりも激しい、厳しいリーグだった。しかし、これからはもう少しコンスタントにパフォーマンスを出せるはずだよ」。あくまで貪欲に、ミラーがチームの浮上を誓った。【中島洋尚】