フィギュアスケート世界ジュニア女王の本田真凜(15=大阪・関大中)が4日、超異例の「失敗宣言」だ。今日5日に始まる全国中学校スケート大会同競技の会場、長野・ビッグハットで公開練習に参加。明日6日のショートプログラム(SP)に向け「ノーミスだと不安になる。あんまり“ノーミス券”は使いたくない」と独特の表現でケロリと言った。

 初の中学日本一にこだわりはなかった。最大の目標は3月の世界ジュニア選手権(台北)2連覇。大舞台までの仕上がりを逆算する中で、演技の「ノーミス」を限定チケットに例えた。「今季のSPはノーミスが続いている。だから、ちょっと(ミスして)落ちて、上がりたい」。3位だった昨年の本大会もミスがあったSPは4位。「どうしよう…と思ったけれど、世界ジュニアで優勝できた」と経験が心にゆとりを持たせる。

 世界ジュニアの後には、横綱稀勢の里のお披露目となる春場所で大相撲を初観戦する予定だ。心から楽しむためにも、結果は残したい。そんな真凜が常に意識しているのは「みんなが勝つと思っていない試合で勝てる選手」になること。その目標に向かって、18年平昌冬季五輪への道のりをぶれずに進む。【松本航】