サーフィンに金メダル候補が出現! プロサーファー五十嵐カノア(19)が、日本代表として20年東京五輪を目指す考えを明かした。14日、横浜市内でイベントに参加。日本人の両親を持ち、米国生まれの19歳は「日本代表として進もうと考えてます」と発言。最高峰のワールド・チャンピオンシップ・ツアー(WCT)に日本で唯一参戦し、準優勝の経験がある「サーフィン界のK」が追加種目として採用される東京での金に向けて動きだした。

 日本サーフィン界にビッグウエーブがやってきた。五十嵐は「今のところは(代表選考などの)フォーマット(仕様)がはっきりしていないですが、日本の代表で進もうと考えています。オリンピックでは金メダルを取ることが目標。子どものころからの夢」。日本と米国の両方の国籍を持つ19歳が日本代表として東京に向かう考えを表明。日本サーフィン連盟関係者は「日本で出てくれるならうれしい。今の選手にとっても刺激になる」と歓迎した。

 テニス界の錦織、ゴルフ界の松山に匹敵する世界基準のプロサーファーだ。日本人の両親のもと米カリフォルニア州で生まれ、3歳からサーフィンを始めた。USAチャンピオンシップU-18クラスを当時最年少の14歳で制覇。全米の注目を集める存在で、昨季は世界のトップサーファー34人が集うWCTに最年少で参戦。日本人が誰も参加できなかった世界最高峰のツアーで、昨年12月の最終戦「パイプマスターズ」(米ハワイ)では準優勝。準決勝では年間王者11度のケリー・スレーター(米国)を破った。テニスに例えれば、グランドスラムV12を誇るジョコビッチ級の第一人者だ。五十嵐も「ケリーにも勝って2位になった。夢みたい。一生忘れない」というほどの快進撃。昨年8月にサーフィンが新種目に正式決定した時は「チャンスだと思う。本当にうれしかった。これからがサーフィンの始まりだと思う」。