日本ラグビー協会は19日、今月末から始まるテストマッチ4試合のメンバー34人を発表した。都内で記者会見したジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、47)は「若手と経験者のバランスが良い選考となった」と納得の表情を浮かべた。

 選考は、複数のポジションをこなす「マルチプレーヤー」に重点を置いた。FWではフランカーとロックを兼任し、国際大会の出場歴がない姫野(トヨタ自動車)やBKではSOやWTBなどをこなす松田(パナソニック)らが入った。6月のテストマッチに出場した選手は20人残り、キャップを持たない選手は6人選出された。リーチ(東芝)が15年W杯イングランド大会以来の主将に復帰した。ジョセフHCは約1カ月半のW杯期間を想定して「けが人が出た時に複数のポジションが出来る選手は必要で、価値もある」と意図を説明した。

 4試合の中で特に、W杯2回優勝したオーストラリア戦(11月4日、横浜)を重要とし「今後の指標として挑みたい」と強調。HC就任から1年が過ぎ、来季からスーパーラグビー、サンウルブズのHCも兼任する指揮官にとって日本の“現在地”が分かる重要な一戦となる。【峯岸佑樹】