日本ボクシング連盟(日連)が13日夕方、公式サイトを更新し、報道各社に対し、会長を辞任した山根明氏(78)に対する取材を「同人の年齢や判断能力、疲労のこともご考慮の上、これ以上のマスコミ取材は控えられるよう、要請します」と自粛を求めた。

 日連は「ご存知の通り、山根明元会長は本年8月8日、責任を取り、当連盟会長及び理事職を辞任しました」と山根氏の辞任を改めて強調。その上で「山根元会長は責任を取り一線から身を引いているのにもかかわらず、同人に対し、幾多の質問や追及がなされるため、時には、山根元会長の全く個人的なことに関する言動が大きく取り上げられ」と、山根氏個人に対する報道に不快感を示した。

 また、日本ボクシングを再興する会の告発を受けて設置する第三者委員会についても触れ「間もなく第三者委員会が発足し、同委員会により遅くとも9月28日までに告発内容についての事実認定と意見及び改善への提言の報告書が提出されます。したがって、告発内容については、まずは上記第三者委員会の調査に委ねるべきものです」とした。

 その上で「将来の第三者委員会の検討事項に対し、支障をきたすような間違った言動もあります。間違った言動は、ボクシング連盟そのものへのマイナス評価につながり、そのことは再興する会の目的とする趣旨にも反すると考えます」として、取材の自粛を呼び掛けた。

 また18日にエディオンアリーナ大阪で「東日本と西日本の小学5年生~中学3年生の男女の選手で東西の各予選を勝ち抜いた選手の決定戦」(日連)として、第5回全日本UJ王座決定戦が開催されるが、その際も「大会会場において、日本連盟や関西連盟の理事らに対する取材は厳に控えるよう要求します」と関係者への取材自粛を呼び掛けた。

 日連は「マスコミの多くは山根元会長の辞任に関連し、日本連盟理事及び関西ボクシング連盟理事にも色々と取材攻勢をかけ、取材要求をしています。国民に対し、情報提供するというマスコミの意味は、理解はしていますが、このことによりUJ大会に参加する選手達が上記取材の状況に動揺し、競技に集中できなくなることが大変心配です」と“山根判定”など、山根氏への批判が渦巻く中、報道陣が会場に殺到することで、選手に影響が出ることを懸念した。

 日連は、同大会に山根氏が来場するか否かについては言及していない。