フィギュアスケート男子の冬季オリンピック(五輪)2連覇王者、羽生結弦(26=ANA)が今季のテーマに「できること、一つずつ。」を掲げた。

2季ぶりに参戦するグランプリ(GP)シリーズに向け、中継局のテレビ朝日を通じてコメントを発表。3連覇が期待される22年北京五輪を目指すか明言していない一方、目標として明確な公言を重ねている世界初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)成功へ。言葉通り、できることを1つずつ積み重ねていくスタンスであると強調した。

以下コメント全文。

「できること、一つずつ。」

「自分の中ですごく大切にしている言葉のひとつで、自分が今まで出会ってきた言葉の中でも、凄く大切にしている言葉です。今まで『進化』とか『挑戦』とか言ってきましたが、毎日出来ることは違うし、苦しんだり、楽しかったり、幸せを感じたり、悲しみを感じたり、いろんな感情がありますが、できることを一つずつ丁寧に積み重ねていきたいと思っています。自分の一番の目標は4回転半を成功させたいということなので、そこに向かって今、全神経と、全気力を使ってる感じです。」

(原文まま)

昨季のGPシリーズは新型コロナウイルス感染予防のため欠場した。今季もここまで試合には出ていないが、シリーズ復帰は決断しており、第4戦のNHK杯(11月12~14日、東京・代々木第1体育館)で今季初戦を迎える。第6戦ロシア杯(同26~28日、ソチ)にもエントリー。4回転半の初成功を含めた完璧な演技を、このGPシリーズで決めれば国際スケート連盟(ISU)公認記録として、また1つ名が刻まれる。GPファイナル初の5度目の優勝も懸かる。【木下淳】