バレーボールが1964年東京五輪で採用されてから50年を迎えた。女子の世界選手権が開かれたイタリアのミラノで、国際バレーボール連盟(FIVB)のグラサ会長(ブラジル)に競技の将来像や2020年東京五輪への期待を聞いた。

 -6年後に五輪を迎える日本について

 グラサ会長

 最も重要な市場に変わりなく、女子に続いて男子の復活やビーチバレー底上げに期待している。この半世紀で競技の発展に尽力した(元男子日本代表監督の)松平康隆さんの功績は忘れない。ブラジルも日本から学んだ、魔法のような技術や戦術で成長できた。

 -ルール改正は

 グラサ会長

 時間短縮を目的にラリーポイント制が導入され、今後も若者やテレビを意識した競技のスピード化への改革は続く。ビデオ判定の採用は選手に好評で公平性が保たれ、審判員の助けにもなった。次の五輪で導入したい。来年から青色発光ダイオード(LED)で文字や数字が浮かび上がる新型ネットも使用される。

 -アジア大会ではバスケットボール女子のカタール代表が髪などを覆う「ヒジャブ」の着用を認められなかった

 グラサ会長

 グローバル化した社会でスポーツも多様性を求められる。どの競技も新時代に対応したルール整備を急ぐべきだ。

 -2年後にリオデジャネイロ五輪が迫る

 グラサ会長

 ブラジルでサッカーは宗教に近く、バレーは国民に最も人気が高い競技。追い風を受け、東京五輪まで突き進みたい。