<ビーチバレー:JBVツアー第5戦・呉オープン>◇2日目◇24日◇広島・かるが浜海浜公園◇男女1回戦

 浅尾美和(24=エスワン)が“曲芸レシーブ”で最下位の危機を逃れた。草野歩(25)と組んだ敗者復活1回戦で、山田寿子(33)幅口絵里香(28)組に1-2と逆転勝ち。第3セットには右肩にボールを当てるレシーブポイントを挙げ、流れを引き寄せた。浅尾組は先週大会からの連敗を3でストップ。負ければ8チーム中最下位となる7位タイに終わっていたが、何とか上位進出に望みをつないだ。25日に敗者復活2回戦と準決勝が行われる。

 第2セットに2度マッチポイントを奪われながらもしのぐと、最終セット序盤に浅尾が魅せた。草野が拾った球に、倒れ込みながらとっさに右肩で反応。これが相手コートのライン上にポトリと落ちた。勝ちたい一心で出た執念のレシーブ。一気に5点先取し、連敗を3で食い止めた。

 「あれはあゆ(草野)のナイスレシーブ。何とかしようと思った。久しぶりに勝てて、素直にうれしい」。58分間の長丁場を制し、妖精スマイルが戻ってきた。負ければ7位タイ(出場8チーム)。実質最下位で、解散の話題が再噴出しかねないところだった。

 ただ課題は残る。「試合になると私が(サーブで)狙われる。(スパイクで)どうサイドアウトが切れるか」。この試合の浅尾のスパイク決定率は約54%。ビーチでは60%が目安とされるだけに、まだ物足りない。居残り練習した浅尾は「もう少し修正して、いいスパイクを打ちたい」と誓っていた。【大池和幸】