<バドミントン:世界選手権>◇5日目◇12日◇ロンドン

 “スエマエ”が初のメダルを獲得した。北京五輪4位入賞の末綱聡子(30)前田美順(25=ともにルネサス)組がジャウハリ、ポリー組に21-15、21-17で勝ち、同ペア初のベスト4に進出。3位決定戦がないため銅メダル以上が確定した。日本選手のメダルは07年の小椋久美子、潮田玲子組の銅メダル以来となった。

 スエマエが、三度目の正直でついにメダルを獲得した。マッチポイントが決まると「やったー!」と2人で抱き合い、末綱は「メダル獲得は素直にうれしい」と喜びを爆発させた。昨年まで2年連続で8強。ロンドン五輪を前にして本番と同じ会場で、ついに準々決勝の壁を破った。

 運も味方した。準決勝までは強豪の中国勢と当たらない組み合わせ。この日の相手とは、今季2戦して全勝という絶好のメダルへの機会に恵まれた。第2ゲームは一時は9-12とリードされたが逆転し、前田は「チャンスをしっかりとものにできた」と胸を張った。

 末綱は北京五輪後、引退を考えた。しかし現役続行を決め、古傷の右半月板を手術。ロンドン五輪を最終目標に「今大会が最後の世界選手権かもしれない」と、覚悟を決めた大会だった。準決勝では、日本選手として、77年の栂野尾悦子、植野恵美子以来34年ぶりの決勝進出に挑む。