<ラグビー:トップリーグ:東芝39-26パナソニック>◇22日◇東京・秩父宮ラグビー場◇第1ステージA組

 5季ぶりの優勝を狙う東芝が、開幕戦を制した。昨季のリーグ覇者に先制を許したが、2つのトライなどで前半を17-16で折り返した。後半も豊富な運動量で3トライを重ねて勝ち点5とした。

 東芝が我慢比べに勝った。前半11分で0-10と追いかける展開になったが、慌てなかった。ゲーム主将を務めたWTB大島は「まず3点をとって、そこからもう1度攻めるイメージを全員が共有できた」と言う。前半15分にはSH小川のPGで3点を返し、その4分後には大島がチーム初トライ。前半を1点リードで折り返すと、後半は、15分にフランカーのベイツのトライで突き放すなど3トライを重ねた。

 守備でも我慢強さを発揮した。後半は攻め込まれながらしのぎ続けた。ボールを奪っても「意味のないキックはせず、キープした」(大島)と、簡単にボールを渡さなかった。FW戦でも踏ん張り、ロック大野は「スクラムでプレッシャーをかけられたことがよかった」と笑顔で振り返った。後半に許したトライは終了間際の1つのみだった。

 昨季公式戦ではパナソニックに対し4戦全敗。日本選手権では決勝で敗れるなど、屈辱を味わった。無念を晴らす快勝に冨岡ヘッドコーチは「負けたら優勝はないと思っていた。いいスタートが切れた」と笑顔を見せた。5季ぶりのリーグ制覇に向け、大きな1勝となった。【岡崎悠利】