九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)で双葉山の69連勝に挑戦する横綱白鵬(25=宮城野)が、九重巡業部長(元横綱千代の富士)から太鼓判を押された。30日の広島巡業を最後に、秋巡業が終了。すべてに帯同した九重部長は「一番、白鵬がけいこをやっていた。それだけが目についた。一番強い人が一番けいこをしている。差は縮まらないよ」と指摘した。

 62連勝中の白鵬は、順調にいけば7日目に69連勝に届く。53連勝の実績がある同部長は「当然じゃないの」と、記録達成を確実視。「スキはないか?」との質問には「交通事故くらいじゃないの。全く死角が見られない」と答えた。白鵬はこの日、2日続けて前頭嘉風との三番げいこで、9番負けなし。延べ10日間の巡業でのけいこは、幕内最多115番になった。

 白鵬は「いろんな力士とできましたし、いい汗をかけた。いい疲れでした。それが一番。3ケタは、まあまあじゃない」と振り返った。太鼓判を押す九重部長の交通事故発言を伝え聞くと「ハハハ…。怖いね」と苦笑いした。九州場所の番付発表は11月1日。今のところ、土俵の上に心配要素は1つもない。【佐々木一郎】