はじめまして! 今回のaiライターズコラムを担当します、吉松です。


 WBC! 日本! 本当に惜しかったー! でも、ファンの想いを胸に全力で戦い、たくさんの夢と感動を届けてくれた侍ジャパンの選手たちには心から感謝ですね。aiではいつもオチャメな素顔を見せてくれている選手たちですが、大舞台で堂々とプレーする姿、ここぞという場面での集中した眼差し。そのカッコイイことと言ったら! スイッチONとOFFのギャップに、ますます引き込まれてしまいます。


 今日は、JAPANの4番、3本のホームランで存在感を見せた筒香嘉智選手(25=DeNA)のお話です。


 横浜高校時代、3年夏の大会直前に取材させていただいたときのこと。夏への意気込みなど一通りの質問が終わったあと、“野球の神様”の話題になり、「野球の神様って、練習だけじゃなくて私生活も絶対に見てますよね」と、実にしみじみと語ってくれたのです。「僕はそう信じてます。だから、日常生活から神様に見られても恥ずかしくない行動をするように心がけてます」。誰も見ていないから、ま、いっか。そんな妥協は一切ナシ。キャプテンだから、そう指導されているから、という理由ではなく、野球をする人間として大事なことだと本気で思っているからこそのブレない力強さが感じられました。


高校時代の筒香選手。プレー中は喜怒哀楽を出さないけど、話すとニコニコ。照れ笑いがカワイイ!
高校時代の筒香選手。プレー中は喜怒哀楽を出さないけど、話すとニコニコ。照れ笑いがカワイイ!

 当時は、2年夏の甲子園で2打席連続ホームランを打つなど、高校生スラッガーとしてすでにプロからも注目されていた時期。「もしプロ野球選手になれたら、プロの世界でも絶対、調子に乗るようなことはしたくない。環境が変わってエラそうになったり、人(人柄)が変わるようになったらおしまいですよね」。そう、こんな言葉を高校生の時点で、サラリと言えちゃうのが筒香選手。本当に真っすぐな心の持ち主なんだなぁと感動した覚えがあります。


 2015年(掲載は16年3月号)、久しぶりにaiでインタビューさせてもらったときも、どんな質問にも真摯に応えてくれ、おごることなく、常に謙虚な筒香選手がいました。純粋で、野球に一途で、横高愛にもあふれていて。2015年からDeNAのキャプテンも任されるほど背負うものは大きくなったけど、人柄は以前と全く変わってない! 高校時代に口にしていた言葉は決して表面的なものではありませんでした。


 「一途なのは、野球だけでなく女性にも!?」なーんて、高校時代は聞くことがなかった結婚観も聞いちゃったりして。「結婚したら、奥さんには掃除と料理さえやってもらえれば十分。ロッカーは散らかってても気にならないけど、家はキレイじゃないと気が済まない。ゴミやホコリがちょっとでもあったら嫌なんです。でもキレイになってるか毎回チェックするとか、そんなことはしませんよ(笑)」。こんな話ができるようになるとは! すっかりオトナになりましたねぇ。インタビューの最後に、「でもまだそんなに結婚したいとは思わないですね」と言っていたけど、あれから1年半経った今は、果たしてどうかな~?【吉松由紀子】

2015年のインタビューで。体はゴッツくなっても、優しい笑顔は変わりませんね
2015年のインタビューで。体はゴッツくなっても、優しい笑顔は変わりませんね