阪神はこれで完全にペナントレースの主導権を握りましたな。このDeNA3連戦でひと回りするわけですが、セ・パ両リーグのなかで、もっとも安定した戦いができてるんと違いますか。

それは何を物差しに言うてるのかというと、チームの得失点差なんです。ここまで14試合を終えた阪神は62得点に対して33失点。得失点差は29。7割1分4厘の高い勝率が示すように他を圧倒してますわ。

このDeNA戦もそうですが、ここまでは外国人の働きが明暗を分けた。これは開幕前から予想されたことだが、投のガンケル、スアレス、打のマルテ、サンズがすべて機能したのが大きかったです。

特に、助っ人の軸になったのがサンズです。マルテの出塁率の高さも評価できるが、来日2年目のサンズが勝負強さを発揮している。9回の2ランもベンチにとっては願ったりかなったりの1発でした。

それと佐藤輝でしょうな。打率は低いし、三振も多いです。でも9日の場外ホームランの余韻がこの日の試合につながったのは間違いない。佐藤輝の存在感がチームの勢いを生んでるんですよ。

開幕から5カードを戦ってきた阪神は、広島以外のチームに勝ち越した。これからどのチームも外国人がそろってフルメンバーになったときにどのような戦いをみせるか。阪神は大いに警戒されるはずです。

いかに先発がこれまでのようにゲームを作っていくか。青柳は両サイドを使った好投でした。またその意味では藤浪に勝ちがついたのも大きかった。あとはショートをどうするかでしょう。(日刊スポーツ評論家)