エンゼルス大谷翔平の出来は、6失点という結果ほど悪くないように見えた。9番ハイムに落ちないスプリットを満塁本塁打とされたが、これは“交通事故”。前の球で同じ球種を空振りしていたし、2ストライクから3球勝負しても悪くない。落ちないスプリットやフォークは半速球になるので、失投を打たれたのは仕方ない。落ちていれば三振が奪えたはずだ。
レンジャーズが、チーム一丸となって大谷対策を施してきた印象だ。低めに落ちるスプリットを捨てて、ゾーンを上げて、真っすぐに絞っていた。スプリットの見逃し三振が2つあったし、4回は先頭から初球の直球を2者連続安打された。満塁弾の前打者W・カルフーンも、ボール球になるスプリットを見逃していたので、なんとなく嫌な感じは漂っていた。
ゾーンを上げてくる打線への対処法は、低めのストライクゾーンに真っすぐを投げることだ。ベルトから下に直球を決めれば、同じコースから落とすスプリットを見逃すことは難しくなる。開幕戦ではカウントを稼ぐのに有効だったカーブも、この日は3球と少なかった。もう少し増やしていけば、投球の幅を広げることができる。
昨年大谷に3勝を献上した同地区のレ軍が、大谷対策を徹底してきた。昨年のMVPに対しては、この試合を参考にして、他球団もいろいろ考えてくるだろう。だが、大谷が投げている球の質は悪くない。平均的に150キロ台後半の球速が出ている上に、三振も5個奪っている。この敗戦にヒントを得たと考えて、次回登板につなげればいい。(日刊スポーツ評論家)




