延長12回を戦い、DeNA牧の決勝ホームランで決着したが、私は巨人の攻撃にモヤモヤした思いが募った。

いいピッチャーと対戦すれば、そうそう得点は望めない。首脳陣も選手もよく理解しているはず。この日先発の東は既に8勝を挙げており、波に乗る左腕だ。

ならば、序盤から先手を取ることが、好投手相手の試合運びとなる。初回、東との相性がいいブリンソンがヒットで出塁も、丸の浅い左飛で飛び出し、帰塁できずに併殺に仕留められた。

打球判断が難しい時は、一塁へ戻れる位置で確認する。これは言うまでもない。しかも、ブリンソンの走塁ミスは散見される。ボーンヘッドは繰り返される。いずれ肝心なところで取り返しのつかないミスになる。今すぐ改める必要がある。

東、メンデスの好投で試合は一見すると引き締まった試合にも映るが、7回裏は四球の岡本和を置き、大城卓がバントを失敗。せめて得点圏に送り、プレッシャーをかけるべきところでのバント失敗は大いに反省してほしい。

11回、秋広の左翼への飛球はあとひと伸びでサヨナラ弾だった。解説で訪れていた私には「あ~あ」というため息が聞こえてきたが、惜しい打球と本人が感じていては成長はない。

秋広は外角を簡単に見送るように見える。この試合でもポンポンと見逃していた。秋広はリーチがある。外角は届く。176センチの私も外角は届いたのだ。2メートルの秋広ならば必ず届く。それをまず自覚してもらいたい。

その上で、外角打ちをもっと練習すべき。それこそ、ベースからボール1個分外のボールを、自分のストライクゾーンとして、敢えて外のボールをしっかり打ち込むことだ。

今の秋広のスイング軌道はいい。だから内角に詰まらされてもヒットになる。そこで外角が打てるようになれば、今度は相手バッテリーは外角を警戒し、内角甘めに来る頻度も高くなる。

そうやって自分が有利になる状況を、自分で作り出さなくては。リーチがあるから届くことをよく心に刻み、練習をして、試合の中で打つ。そうやってきっちり仕上げてほしい。

セ・リーグは上位4チームが混戦模様になっている。今日のような試合を競り勝ってこそ、巨人には勝機が見えてくる。(日刊スポーツ評論家)