阪神が2連勝を飾り、2日間でマジックを一気に4つ減らして22とした。2点リードの8回には石井大智投手(28)が登板し、1イニングを1安打無失点でプロ野球新記録となる40試合連続無失点を達成。阪神OBでもある日刊スポーツ評論家の岩田稔投手(41)が後輩右腕の「打たれないポイント」を解説した。【聞き手=佐井陽介】
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石井投手はなぜ打たれないのか。真っ先に挙げたくなるポイントは「角度」です。身長は175センチでプロ投手としては決して高くありませんが、上からたたく投げ方で真っすぐに角度を出せる。しかもボールにスピンが効いているから、低めのボールも垂れない。そうなると、打者はそう簡単には打ち崩せません。
一般的に、スピンが効いたボールは飛ばされやすい側面もあります。ただ、石井投手の直球は重さも持ち合わせています。おそらく体の使い方がうまく、ボールに体重を余すところなく乗せられているからでしょう。角度があってスピンも効いているのに重たい。だから打球を飛ばされにくいわけです。石井投手は実際、23年7月13日DeNA戦(甲子園)を最後にホームランを打たれていません。被弾しない救援投手。首脳陣からすれば、心の底からありがたい存在です。
私は現役最終年となった21年の1年間、当時ルーキーだった石井投手と一緒に練習しています。入団時は持ち球になかったフォークを習得してから、一気に投球の幅も広がった印象があります。とにかく真面目で探究心が強く、才木投手らと同じくとことん練習やトレーニングの方法を追求できるタイプ。まだまだレベルアップを続けていくのは間違いないでしょう。
高専、独立リーグを経て、ドラフト8位入団。20年秋ドラフトでは12球団の支配下選手で最後に名前を呼ばれる立場だったのに、たった5年で球界屈指のリリーバーに成長を遂げたのですから、本当に立派です。野球界全体を見渡せば、来春にはWBCも控えています。ちょっと気は早いですが、石井投手がバリバリのメジャーリーガーをきりきり舞いにする姿も勝手に想像しています。(日刊スポーツ評論家)




