ロッテ平沢大河内野手(21)の静かに発した言葉に闘志を感じた。

「チーム内競争は毎年あることですし、負けないように頑張りたい。刺激にはなりますし、本当に負けたくないという気持ちはある」

ドラフト5位で指名された法大・福田光輝内野手(21)の話題を振った際に返ってきた返答だ。

甲子園をわかせたスターも、プロの門をたたいて4年がたった。同世代も入団してくる。福田は同学年で同じ内野手。当然、負けてはいられない。

17年安田、18年藤原、今季の大船渡・佐々木朗希投手(18)と高卒スターの入団が多くなったロッテ。08年の現体制ドラフトの導入後、球団では初めて1位指名された高校生が平沢だ。今季から担当となったため当時の様子は分からないが、今は自分のことを多くは語りたがらないイメージがある。

印象深いのは丁寧なあいさつ。今季は自身の失策が失点に絡み、落とした試合もあった。翌日の紙面には書かれる。それでも報道陣1人1人の目を見て、大きな声であいさつをしてくれた姿が忘れられない。

正遊撃手の藤岡の離脱もあり、出場機会を与えられるも定位置を奪い取れず、51試合の出場にとどまった。打率も1割9分8厘。目を見て「チャンスをもらってましたし、そこで生かせなかったのは僕の力不足。もっと練習して頑張りたい」と言った。

全体練習後に打ち込み、球場を出るのは最後。秋の姿勢を見ていると、結果を求められる5年目に期待せずにはいられない。