ロッテの契約更改が進んでいる。コロナ禍の今季、1軍にいない選手たちは情報が極めて限られた。更改後の会見が、思いを聞く貴重な場になっている。

種市篤暉投手(22)は右肘痛でトミー・ジョン手術を受け、来季もリハビリに励む。チームがCS出場を決めた試合もテレビ観戦だった。「1回から9回までトレーニングしながら見てました。何とも言えない気持ちでした」。

田中靖洋投手(33)はプロ15年目を終えた。「まだ自分の中でチャレンジしたいこともあるし、打者のレベルもどんどん上がって、どう抑えたらいいんだろうと考えているので、長いとかは全くないです」。

吉田裕太捕手(29)は今季出場は1試合。「無事に契約してもらいました」と切り出し、続けた。「チャンスは自分でつかむものだと思う。そこをつかめなかったのが現状です」。

育成左腕の本前郁也投手(23)は2軍で好投を続けた。「走者を背負った時に1段階ギアを上げられる、厳しい時に三振をとれるのが持ち味と思います」。

東妻勇輔投手(24)は、6月の活動再開後に自慢の快速球が精彩を欠いた。「振れない腕をより振ろうとして球速も出なくなった。焦らずに体を作り直せば良かったのに、近回りをしようとしちゃって」。

平沢大河内野手(23)は右肘痛に悩み、1軍出場のない不本意な1年。「同い年の(佐藤)都志也や茶谷がずっと1軍にいて、悔しい部分はあります」

オープン戦3発のルーキー福田光輝内野手(23)も苦しみ、強い目で誓う。「甘くないとは思ってました。経験させてもらったことを、来年に絶対に生かすしかないと思ってます」

数往復のやりとりでも、収穫や後悔を声に出す。振り返りが未来につながる。