<巨人2-10広島>◇19日◇東京ドーム

4年目の広島中村奨成捕手(21)が「8番捕手」でプロ初先発マスクをかぶり、2安打2打点で攻守でチームの窮地を救った。

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初の先発マスクをかぶった中村奨の好リードの裏にはエースの存在があった。大瀬良が右ふくらはぎ負傷から実戦復帰した11日のウエスタン・リーグ中日戦で、捕手を務めたのが中村奨だった。初めてバッテリーを組んだという。「大地さんに『先に謝っておきます。すみません』って冗談っぽく言いましたけど、『任せる』と言ってもらえたので。勉強になるところがたくさんありました」。

打線の1巡目、2巡目の配球や初球の入り方、結果球の使い方などを教わった。「このヒットはOK、ここで打たれたらダメだとか。『全部のヒットに対して一喜一憂するな』と言ってもらえました。僕はどうしても打たれたら全部『何で打たれたんだろうと』考えてしまうので。そういうのを大地さんが気付いてくれた。割り切りも大事だなと思いました」。九里を完投に導けたのは、大瀬良との“リハーサル”を経てつかんだ自信が大きかったのだろう。【広島担当 古財稜明】