楽天山崎剛内野手(26)が、レギュラーを再奪取しようとしている。

9月2日の日本ハム戦は、7月23日西武戦以来の先発出場。4打数3安打と結果を残した。翌3日は右翼へ2号ソロ。4日は2安打。3試合連続の先発起用にバットで応えている。石井GM兼監督も「思い切りいいところが出てきた感じはあります」と評価している。

開幕前は小深田と激しい正遊撃手争いを演じた。それを勝ち抜き、開幕戦は「2番遊撃」でスタメン出場した。しかし、安定した結果を残すことができず、打率は1割台前半に低迷。5日時点で今季遊撃での先発は山崎が24試合、ライバルの小深田は91試合。ここまでは、代走や守備固めでの出場が大半を占めた。さらに7月23日には新型コロナ陽性判定を受け、約3週間の離脱。指揮官は「悔しい思いをして出番を待ったと思う。その出番の中でしっかりと結果を残していくのがプロの世界。そこは虎視眈々(たんたん)と準備して狙っていく選手が多ければ多いほど、チームとしては力がつく」と話す。

リーグ戦の終盤、チームの正念場でつかんだチャンス。山崎は「試合に出たらしっかり仕事をして、チームに貢献する。それだけです」と淡々。俊足巧打が武器で、ユーティリティーさを兼ね持つ。チームの起爆剤となり得る存在。“仕事人”に徹する若手に期待がかかる。【楽天担当 湯本勝大】