楽天のドラフト3位、東海大菅生・日当(ひなた)直喜投手(18)の真っすぐな言葉が印象的だった。
11月12日に神奈川県内のホテルで行われた入団交渉で契約に基本合意した後に取材した。その中盤で、1年目からどんな活躍がしたいか、という質問が投げかけられた。日当は迷いなく、回答した。
「やっぱり新人王を取りたいなと思います。東北(のチーム)に入ったからには“東北を日本一にする”ので。“したい”じゃ、やっぱり(目標は)かなわないと思う。東北を日本一にするっていう強い目標を持って入団したので」
あえて目標を曖昧にせず、言い切る。そんなところに魅力があふれていた。日当の回答は続いた。
「やっぱりスカウトしてくれた部坂さんもそうですし、高校時代の監督の若林先生もそうですけど、やっぱりそういう方々のためにも、やっぱり東北を日本一にして、もう1度東北を盛り上げられたなというか。震災の影響も、まだちょっと残っていると思うので、そういう方々のためにも勇気づけられるというか、感動を与えられるようなプレーだったり、投球ができればなと思っているので。やっぱり東北を日本一にっていう気持ちが一番強いですかね」
課せられた使命を自己確認するように、こちらから質問されなくても、東日本大震災について触れた。
東京出身の日当は当時、保育園に通っていた。
「祖父の家にいて結構揺れて、家の外に出てっていうことは覚えてるんですけど。やっぱり大人になっていくにつれて苦しんでる方々だったり、津波で亡くなった方々もたくさんいるので、やっぱりそういう人たちの思いも背負って自分が日本一にするというか、やっぱり投げて日本一にならなかったら意味がないと思う。それが僕の使命というか、それが一番の恩返しになると思う。やっぱり勇気づけて、それを原動力に変えていただけたら幸いなので。一番近い東北で野球ができることに感謝して、日本一にするっていうことを心に決めている。活躍して勇気づけられたらなと思っています」
父喜彦さんの出身が岩手で、東北で行ったことがある唯一の場所。そんな東北を拠点にプロ野球人生をスタートさせる覚悟を、高校卒業前の18歳はすでに持っている。【遊軍 木下大輔】




