ドジャースの豪華ナインの中で中堅を任されるのが、生え抜き外野手のジェームズ・アウトマン(26)だ。ドラフト当時はあまり注目されていなかったものの、マイナーで成長を重ね、22年に初昇格。デビュー戦でセンセーショナルな打撃を披露し、昨季の活躍で一気に常勝軍団のスタメンに定着した。端正な顔立ちと身長190センチのスタイルで日米のファンを魅了している。

23年7月、エンゼルス戦に出場するドジャース・アウトマン
23年7月、エンゼルス戦に出場するドジャース・アウトマン

サンフランシスコ近郊で生まれたアウトマンは、地元の高校からカリフォルニア州立大サクラメント校に進学。高校時代はアメフト選手としてもプレーし、当時のコーチはアメフトでの評価の方が高かったと語っている。だが、大学では野球に専念。その理由に「野球の練習の方がずっと好きだった。フットボールの試合は好きだけど、練習はタフだからね」と話している。

18年ドラフトでドジャースから7巡目指名を受け契約。マイナーで順調にステップアップし、22年7月31日の敵地ロッキーズ戦で初昇格。「9番右翼」で出場し、3回の第1席でいきなり先制2ランを右翼スタンドにたたき込んだ。初打席初本塁打はチーム史上8人目。次の打席では空振り三振を喫したが、7回に右前打、8回には適時二塁打を放って3安打3打点。デビュー戦で3安打以上は、チームでは92年マイク・ピアザ以来だった。試合後のインタビューでは「夢がかなったよ。8歳くらいの頃から思い描いていたこと。最高だった」と喜んだ。しかし、外野手テーラーの復帰に伴い8月5日にマイナー降格。この年は4試合の出場に終わった。

昨季は開幕ロースター入りを果たし、開幕戦でスタメンに抜てき。3、4月には新人トップの7本塁打を放つなど打撃好調で、月間最優秀新人に選出された。5月以降は不振に陥ったが、7月から復調。最終的にチーム3位の151試合に出場し、打率2割4分8厘、23本塁打、70打点、16盗塁、OPS・790をマーク。チーム史上初の「20本塁打、15盗塁」を記録したルーキーとなり、新人王投票ではダイヤモンドバックスのキャロル、メッツの千賀に次ぐ3位に入った。

先日出演したポッドキャスト番組では、大谷と山本の加入について「とても楽しみだよ。チームの勝利に貢献してくれる選手は誰でも歓迎だ。どちらも素晴らしい選手だと思う。ショウヘイは去年4試合くらい対戦したけど、味方になってくれてうれしいよ」と喜びを口にした。今月発表されたMLBネットワークの中堅手トップ10では6位に選ばれるなど現地でも評価が高く、今季も主力としての役割が期待される。【山下翔悟】

アウトマンの23年シーズンスタッツ
アウトマンの23年シーズンスタッツ

◆バレル% 打球の初速が98マイル(約157・7キロ)以上、打球角度26~30度で打球を放った時を基準(速度が上がれば角度も広がる)とした指標で、統計によると打率5割以上、長打率1.500以上になる確率が高い。このバレルで打つ確率を%で表したのがバレル%。

◆スプリントスピード 1秒に何フィート移動したかを表す走力。2つの進塁時などに採用される。タイムはシーズン上位2/3を平均。

アウトマンの年度別メジャー成績
アウトマンの年度別メジャー成績

◆ジェームズ・アウトマン 1997年5月14日、米カリフォルニア州生まれ。カリフォルニア州立大サクラメント校から18年ドラフト7巡目(全体224位)でドジャース入団。22年7月31日のロッキーズ戦でデビュー。昨年4、8月の最優秀新人に選ばれ、新人王投票では3位。190センチ、97キロ。右投げ左打ち。今季年俸72万2500ドル(約1億800万円)。