交流戦直前のマツダスタジアム決戦。その3試合目は終盤の猛攻で阪神の快勝となった。

これで両リーグ30勝一番乗り。阪神が交流戦前で30勝に到達するのは日本一の23年以来という。前日に書いた「貯金10」への期待も現実となり、雰囲気が出てきた。

先発・伊原陵人の好投は外せないが派手なのはやはり森下翔太、佐藤輝明の本塁打だろう。これで阪神のチーム本塁打数は「27」。これは同じ交流戦前の時期としては、その23年の「26」を上回る数字だ。今季は一発攻勢が楽しい。

3日からは交流戦がスタートする。思うのは指名打者制を誰にするか、どんなオーダーにするか、ということだ。せんえつながら提案してみたい。「三塁・熊谷敬宥」のスタメン起用はどうか、という私見だ。

現在、三塁のヘルナンデスをそのままDHでもいい。この日、ウエスタンリーグ中日戦で本塁打した前川右京を復帰させて起用するのもありだろう。重要なのは打線の「つながり」だ。

現状、阪神のクリーンアップは機能している。好不調の波はそれぞれあるにしても、1番・近本光司から中野拓夢、森下、佐藤輝、そして5番・大山悠輔までは、まず不動だろう。

守備面で佐藤輝を三塁に戻すケースもあるだろうが、この日のオーダーを基本に考えればヘルナンデスをそのまま6番でDHに入れ、その守備固めで出ている熊谷を「9番・三塁」でいく形もあるのではないか。

途中出場から回る打席で調子を上げてきた熊谷はこの日も安打を放った。打率4割2分9厘は母数が少ないからだろうが、ユーテリティープレーヤーとして、どこでも守れるし、俊足、バントもうまい。熊谷が9番に入れば、8番の木浪聖也から近本光司につなげていく流れがしっかりできるのでは、と思う。

「熊谷は守備を含め、いい働きができる。勝つためのピース。こういう選手が必要」。この日、サンテレビで解説を務めていた広島3連覇監督・緒方孝市(日刊スポーツ評論家)もそう表した。

交流戦最初は敵地でパ・リーグ首位の日本ハム戦だ。元猛虎戦士・新庄剛志ファイターズとの戦いはそれだけで面白いのに“仮想・日本シリーズ”となれば、さらに興味が深まる。新庄は人気者だ。そこに阪神トップクラスのイケメンで人気の熊谷をぶつけるのも悪くない。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

広島矢野雅哉にキックを見舞う熊谷敬宥
広島矢野雅哉にキックを見舞う熊谷敬宥