夏の秋田大会史上初の合同チーム、雄勝・矢島が記念すべき1勝を目指す。昨夏の大会後、ともに部員不足に陥った雄勝6選手と矢島8選手がタッグを組んだ。約1年の間、絆を深め合いながら白球を一緒に追い続けてきた成果を、最大目標としてきた夏に発揮する。
雄勝・矢島連合を「2人のキャプテン」がけん引する。雄勝・高橋信望武(のぞむ)主将、矢島・小松颯人主将(ともに3年)は先月下旬の組み合わせ抽選会にそろって出席。初戦(14日)で五城目と大曲農の勝者と対戦する2回戦を引き当て、「注目されるだけで終わりたくない」と口をそろえた。
単独出場の昨夏は両チームともに初戦敗退した。当時の3年生が抜けると、雄勝は5人、矢島が3人に。県南と中央の地区の垣根を越えて連合し、秋季大会には雄勝卓球部員の助っ人を加えて出場した。今春には新1年生が入学したが、それでもそれぞれ9人には届かず。秋田では初の連合チームとして、夏に挑むことになった。
両校の距離は山越えを含めて約40キロ。合同練習は週末に限られ、チーム結成以来、平日はそれぞれ個人練習を重ねてきた。公式戦は昨秋から3戦全敗。まだ白星がない。雄勝の佐藤博之監督(37)は「ハンディよりも試合ができることに感謝する気持ちが大きい。まず点を取ること。そして勝ちたい」と目標を掲げた。
高橋信主将は連合でも主将を務める。4番捕手として昨秋以来、エース佐藤柊真(しゅうま=矢島3年)をリードしてきた。「最初は首を振られることも多かったが、お互いに理解できるようになった」。一方、二塁手の小松主将は先頭打者として信頼厚い。過去県4強の伝統も背負う小松は「いい試合をして、矢島で野球ができることを見せたい」と闘志を燃やす。
昨年8月の連合結成から約1年。選手たちは無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使って互いの距離を縮めてきた。1泊2日のミニ遠征も行い、同じ釜の飯を食べて絆も深めた。2チーム14人で挑む夏。ナインは「まず1勝。少しでも長く」と旋風を巻き起こすつもりだ。【佐々木雄高】
◆秋田県立矢島高校 1926年(大15)、矢島町立農業専修科として設立。48年(昭23)から現校名。生徒数は171人(女子83人)。野球部は57年創部。所在地は由利本荘市矢島町七日町字助の渕1の5。山口多加志校長。
◆秋田県立雄勝高校 1978年(昭53)設立。生徒数は169人(女子89人)。野球部は80年創部。運動部では弓道部などが全国レベル。所在地は湯沢市下院内字小白岩197の2。佐々木裕校長。

