五泉が2日間にわたるゲームを制した。万代に10安打を浴びせ、14-2の5回コールド勝ち。前日13日は10-4の7回1死満塁の守備時に降雨ノーゲーム。再試合では、きっちり快勝して決着をつけた。

 縛りつけられていた緊張感から、五泉ナインは解放された。立ち上がりからギアを入れた。先頭の川崎諒(2年)が、いきなり左中間への三塁打を放つと、2番伊藤匠(3年)が左翼線二塁打で続く。この回、長短5安打などで6得点。雨天ノーゲームになった前日13日に入っていた余分な力は、再試合のこの日は消えていた。

 「夏独特の緊張感を、経験したことがよかった」と江端利文監督(52)は話した。雨の中で繰り広げた前日13日の2回戦は10-4の7回1死満塁の守備時に降雨ノーゲーム。ピンチの場面ながら大量リードでの再試合決定だった。しかし、誰もが仕切り直しを前向きに捉えていた。「きょう(14日)の試合は(夏の)2試合目と、気持ちを切り替えた」と今井塁主将(3年)は話した。

 万代のエース菊池裕太(2年)を攻略する糸口を、前日の対戦でつかめたのも大きかった。「低めのボールを引っかけていた」と言う江端監督は、打線に修正させて、10安打につなげた。「初回から行く、というのはチーム全体の気持ち。1回、1回が勝負だと思っている」と、今井主将は夏に挑むチームの心構えを話した。【涌井幹雄】