エースで主将の西村常(ときわ)投手が粘投したが、元阪神の桜井広大氏(33)から指導を受けている打線が援護できず、初の夏甲子園出場を逃した。

 西村は打たせて取る投球で5回まで近江打線を無失点に抑える好投。しかし6回1死一、三塁で近江のエース京山将弥投手(3年)の先制の2点適時二塁打などで、この回3点を許してしまう。先制されても冷静さを失わない西村は7回以降は無失点で抑えたが、最後まで援護はなかった。

 二宮良信監督(46)は「京山君に手も足も出なかった。西村もよく粘ってくれたが、援護できなかった」とスカウトが注目する好投手の前に屈した。それでも春の県大会で2回戦敗退の高島が、21年ぶりの決勝進出を遂げる大躍進。「最後まで高島らしい、我慢して粘って忍耐強い野球をしてくれた」という選手をたたえる二宮監督の表情は晴れやかだった。